【AH Type-2:シール圧力の設定作業を単純化しました】
<AHシールの特長>
AH Type-2 モデルは、様々な径のシャフトに対して狭いスペース内で交換する場合に最適な分割型シールです。 構造は、シャフトに取付けたドライブエラストマーに2枚の合成樹脂製のローターを固定して、ステンレススチール製のステータ―に対するダブルメカニカルシールとなります。AH Type-2 モデルはシールフェース部にバリア用エアーを供給して、 大気圧より加圧状態で使用します。
<AH シールの用途>
AH Type-2 モデルは、水平・傾斜・垂直シャフト用に使用可能です。 バリア用エアーにより大気圧より加圧状態で使用し、ブレンダ―・バケットコンベヤ・ポリマーエクストルーダー・スクリューコンベヤ―等に使用されます。また、以下はスクリューコンベヤの減速ギア部使用されている例です。
<AH シールの作動原理>
AH Type-2 モデルは静止シールの役目の2枚のステータ―ハウジングを有します。 ステータ―の間には、ドライブエラストマーと2枚のローターからなりシャフトと共に回転するシールアセンブリーがあります。 ステータ―を2枚のローターに対して完全に締付けることによって、漏れの無い完全に連結されたシールが完成します。ドライブエラストマーがシャフトとローターを完全に固定して、スラストベアリングのような動きをして動的に接するシールを形成します。 低摩擦性のローターシール面がシャフトと直角に取付けられ、ステータ―と完全に接してローターとステータ―間にシール面を作ります。
シール内の空間は圧縮された気体で満たされ、バリア体としてシール面に荷重を掛けます。 2枚のステータ―ハウジングは、スペース調整用の1枚当たり0.4mm厚のシムの積層部により一定の間隔で向き合っています。
<AH シールの保守>
シール内部への供給エアー圧を調整するために、レギュレーターが同梱されています。 シール内の実際のエアー圧をモニターできるように、本体側のステータ―には圧力ゲージが取り付けられます。
シール内部は低圧のエアー、またはガスで充填され、バリア用気体としてまたシールの押さえ用として機能します。 エアー用の点検口が1カ所あり、シール部のコンタミ排出のため使用されます。シール内部の圧力が低下した場合は、シールの点検を行います。 また、必要な場合には、調整用のシムを取除く、ドライブエラストマーを交換し、ローターが摩耗している場合には、ローターを交換すれば元の圧力に戻ります。
<サイズについて>
AH Type-2 モデルは、カスタムオーダー製品です。 通常すべての構成部品は半割構造になっています。シャフト径は18mmφから500mmφまでです。 シールの交換に必要な理想的なスペースは、シャフト周囲が65mm、シャフト延長上が100mmです。 場合によっては、より狭いスペースでも交換が可能です。
以下の製品写真Fig.1 は、USDA準拠の例で、製品写真Fig.2 は欧州のATEX準拠の防爆仕様デザインの例です。 尚、シールは取付け部を改造して設置する場合と、製品写真Fig.3.のように 既存のハウジング内に収納する場合があります。
<構造について>
AH Type-2 モデルは、ハウジングとステータ―の数種類の組み合わせが選択可能です。 標準タイプは、AH Type-2Sで、ステンレス製ハウジングとステータ―が一体型です。
AH Type-2T モデルは、アルミニウム製のハウジングに交換可能な300シリーズのステンレス製のスチールステータ―を組み込みます。 オプションとして、ステータ―の材質に硬化ステンレススチールを使用することもできます。
機械側のスペースや構造上の制約がある場合には、上記以外の特殊仕様もご提供させていただきます。標準的なローター側シール素材は、 FDA 認可のMECO 3000という高機能、ベアリンググレードのPTFEが使用されます。オプションでベアリンググレードの PEEKも選択が可能です。 エラストマーには、FDA認可のシリコン、バイトン、 EPDM及びのニトリルから選択できます。
<その他設置例>
<仕 様>
温度 |
-50°~ 260°C |
圧力 |
バキューム ~ 140 kPa |
シャフト回転スピード |
Max. 200 m/min |
芯振れ最大許容範囲 (TIR) |
標準6mm(標準以上も可) |
パージ用媒体 |
エアーまたは不活性ガス、グリース、水等 |
*上記以外はご相談ください |